韓国SBS放送の『統一教会信者拉致監禁事件-きよみ13年ぶりの帰郷』(1)
韓国SBS放送の『統一教会信者拉致監禁事件-きよみ13年ぶりの帰郷』(2)〜(5)はこちらでどうぞ

2010年11月28日

後藤氏の根拠のある推測を「単なる推測」と片付けてしまった通知書

検察審査会議決通知書を読む(10)─玄関を内側から解錠する父親統一教会,統一協会,救出,検察審査会,相談,相談会,説明,説明会,脱会,説得,宮村峻,宮村
検察審査会議決文通知書は、このあと新潟のパレスマンション607号での生活の検討に入っていく。なお、今後通知書では氏名が明記されているが、プライバシー保護のため、後藤徹氏から見た関係、兄、兄嫁、妹、母という名称に置き換えて引用する。
検討した結果は、次のとおりである。

このマンションには、平成7年9月12日から父が亡くなる平成9年6月22日まで住んでいた。申立人の供述調書には「窓が内側から開けられない状態であったので、玄関も内側から開けられないような鍵がついているのかと思った。」と述べており、玄関の鍵がどのようになっているのか見ていない。単なる推測による主張に過ぎない。

通知書では供述調書を引き合いに出し、後藤氏は玄関の鍵がどのようになっているか見ていないと言っているというが、この部分に入る前に通知書は以下のように後藤氏の調書を紹介している。
申立人は玄関ドアの内側からも開かないように施錠ができる装置が付いており、窓はすべてストッパーで固定されており、開かないようになっていた。また家族が監視していたので、逃げることができなかったと述べている。
被疑者の主張については以下のように紹介している。
被害者等は、玄関ドアの鍵や窓のストッパーや普通のもので、特別な細工をしたことはない。家族で一緒に生活していただけ、監視をしたことはないと述べている。
検討結果はここでもこれまでどおり、被疑者の主張が通ってしまった。が、これに対して後藤氏は、「全国拉致監禁・強制改宗被害者の会 」のホームページで、以下のように反論する。
松永牧師の来訪時に、父は玄関を開けるためにわざわざ解錠のための鍵を手にして玄関に向かっていましたので、同室での玄関ドアに内側から施錠できるタイプのものが取り付けられていたことは間違いありません。また、後述の通り統一教会信者を脱会説得する際、玄関ドアを内側から開かなくすることは宮村や松永ら、脱会説得の専門家らの間では常套手段となっており、今回に限って施錠をしていなかったなどということはあり得ません。
つまり、推測は推測でも、決して根拠のない「単なる推測」ではないのだ。父親が玄関を開けるための鍵を手にして玄関に向かっていたのである。ここをなぜ「単なる推測」と決めつけてしまったのか。摩訶不思議、とても常識では理解できない推測である。
またここでの生活について通知書では以下のように記述している。
このマンションで一緒に生活していたのは、父、被疑者母(以下「母」という。)、被疑者兄嫁(以下「兄嫁」という。)、被疑者妹(以下「妹」という。)であり、兄は月に数回来ていた程度である。
兄嫁は平成8年1月に体調を崩し、マンション近くの実家で生活をし、アルバイトの仕事に就いていた。父は平成8年3月に心臓病で倒れて入院し、以後、退院後はこのマンションに戻らず、東京の実家に戻っている。母は平成9年3月、父の入院に伴い、看病のために帰郷した(それ以前の平成8年3月以降、父の看病等のために不在にすることが多かった。)。兄嫁は時々来ていたが、平成8年3月以降は申立人と妹だけという状態が多かった。このことは申立人自身も認めている。
申立人は手足を縛られていたわけではなく、行動は自由であったこと、申立人の身長は182センチメートル、体重約65から70キログラム前後であり、それに対して母は身長148センチメートル、体重36キログラム、兄は身長173センチメートル、体重63キログラム、陽子は身長158センチメートル、体重50キログラム、妹は153センチメートル、体重39キログラムである。3人の女性と比較して申立人が体力的に圧倒的に勝っており、真実、脱出する意思があれば困難なことではない。女性等は食料品等の買い物等もあり、常時、部屋にいるわけではないし、部屋にいても掃除、洗濯等もしなければならないことから、その隙をみて脱出することも困難とは思えない。
このあたり、そのまま読むと、そうかと納得してしまいそうな箇所である。しかし、前段で明らかになったように、玄関ドアに内側から施錠できるタイプのものが取り付けられていれば、話は別である。キーがない限り、玄関からは出ることができない。そのキーのある場所も、後藤氏には明らかにされていなかっただろう。つまり、女性がたった一人であったとしても、後藤氏の監禁は可能だったのである。事実、後藤氏は被害者の会のホームページで以下のように記している。
 先ず、各マンションの部屋では女性だけしかいなかったとしても逃走を阻止するに十分な厳重な施錠がなされていました。
 そして、当然ながら私には南京錠を解錠するための鍵がどこにあるのか知らされていないし、家族も私が直ぐに発見できるところにその鍵を保管するようなことはしませんでした。従って、部屋に残っているのが女性だけであろうと、関係ないことなのであり、監禁状態であることに変わりはないのです。
またこの時期、別の事情で逃げららない状況であったと、後藤氏は述べている。
1998年12月末までの時期は、監禁から脱出するために信仰を失ったふり、すなわち“偽装脱会”をしていた期間でした。ですから、監視がなくなり確実に逃走できる状態が訪れるまでは、まだ信仰を捨てていないことを疑われるようなヘタな行動を取ることはできませんでした。例えば玄関ドアの施錠の状態を確かめようとして玄関を覗くような行動をとった場合、偽装脱会がバレてしまい、脱出が一層困難になるばかりか、松永牧師等による脱会説得が再び始まり、教会の悪口や中傷罵倒を毎日のように聞かされるようになることは明らかでした。ですから私は、ひたすら完全に逃走することができる瞬間が訪れるのを辛抱強く待つしかなかったのです。
ではなぜ偽装脱会しかないと後藤氏は判断したのか。米本和広氏のブログ「火の粉を払え」に掲載された後藤徹の陳述書C によると、
同室では両親、妹、兄嫁が監禁場所に常駐して私を監視し、棄教を強要しました。
私が同室で監禁されていた最中、兄は東京で働いていたため、時々顔を見せる程度でしたが、来る度、私に棄教を強要しました。
 特に、私を監禁して間もない頃に兄は私に対して、
「言っておくが、この問題は絶対に許さんからな。この問題を解決するまでは絶対に妥協しないし、この環境もこのままだ。我々はどんな犠牲を払っても決着をつける。お前もそれは、覚悟しておけ」
 と言って、私が完全に棄教するまで絶対に監禁から解放しない旨述べて、私に棄教を強要しました。
そして、この兄の言葉は単なる上辺だけのものではありませんでした。兄を始め家族等のこの異常な決意によって、私は合計12年5ヶ月間に亘って監禁されたのです。
しかも、後述の通り私が3度に亘る命がけのハンガーストライキを決行しなければ、この監禁は今なお継続していたとも言えるのです。
 その他兄は、
「窓から飛び降りたら絶対に死ぬぞ」
 と言って、私が窓からの脱出を図らないよう牽制し、
「死なない程度に悩め」
 と言って私に精神的苦痛を与えました。
 また同室には前記松永らが来て私に対し脱会説得を行い、棄教を強要しました。
 1995年12月末、私はこのままでは監禁状態から解放されることは不可能であると判断し、意に反して脱会した振りをし、意に反して脱会届を書きました。
引用が長くなったが、新潟のマンションに監禁されてから3カ月後の12月末、後藤氏は偽装脱会を決意した。つまり脱会したふりをしなければならなかったので、脱出するそぶりを見せてはならず、何事もないかのように生活しなければならなかったのだ。そして隙を見て脱出を図ろうとしたのである。今回も、通知書12ページのうちのわずか1ページくらいの記述であるが、チェックしてみるとこれだけの異常な論点が見つかった。明らかにおかしな議決である。

【雑感】
通知書は、検事の取調べ調書での後藤氏陳述をを無批判に採用している。ちょっと前までは、取り調べ調書は絶大の信頼感を誇っていた。しかし、大阪地検特捜部のデータ改ざんで主任検事が逮捕される事件があって以降、その信頼感は地に落ちてしまった。そういえば、テレビの特集番組で、業者が工事等の問題で、大臣にあったことがあるかと聞かれてあったことがあると答え、○月○日に議員会館にいったかと聞かれて、別の用事で行ったことがあったので、行ったと答えた、それが調書では○月○日に工事の件で議員会館に大臣に会いに行ったことになっていたと語っていた。データ改ざん、調書捏造…後藤さんの取調べ調書が、後藤さんの現在の発言と微妙に違うのは、そのあたりにあるのかもしれないと思うと、ぞっとする。後藤さん、検察を告発してはいかが?
posted by 原田和彦 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 検察審査会議決通知書を読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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